睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、睡眠中に10秒以上の無呼吸または低呼吸の状態が1時間あたり5回以上ある場合に診断されます。
呼吸が止まる原因は大きく2つあります。ひとつは閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)で、睡眠中に気道が閉塞されることで発症します。原因としては、肥満(首回りに脂肪がつく)、扁桃肥大、アデノイド増殖症、先天的に顎が小さいことなどが挙げられます。もうひとつは中枢性睡眠時無呼吸症候群(CSAS)で、呼吸を制御する脳の中枢(呼吸中枢)がうまく働かないことで呼吸が停止します。脳血管障害(脳梗塞、脳出血など)や心不全が引き金になることがあります。CSASの患者は気道が閉塞されないため、いびきは出ません。全SAS患者の大半はOSASです。
SASの患者によく見られる症状は以下の通りです。心当たりがあれば一度ご受診ください。
診察の結果、閉塞性睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合には、簡易睡眠検査が行われます。これは、睡眠中の呼吸状態やSpO2を測定する機器を患者さんに貸し出し、就寝前にセンサーを鼻の穴付近や指先に装着して眠るだけで検査が開始されます。
翌日以降、その数値を確認し、詳細な検査が必要な場合は、医療機関に一泊入院してPSGによる検査が行われます。この場合、睡眠中の呼吸状態やSpO2以外にも、脳波、心電図、筋電図なども計測し、AHI(無呼吸低呼吸指数)として数値化します。これにより、SASの有無や重症度がわかります。
検査の結果、AHIの数値が5以上であれば、SAS(OSAS)と診断されます。重症度は5以上15未満が軽症、15以上30未満が中等症、30以上が重症です。
治療は原因によって異なります。肥満が原因であれば減量するなど生活習慣を改善します。扁桃肥大やアデノイド肥大が原因であれば、それらを切除する手術療法が考えられます。
AHIの数値が20以上の場合はCPAP療法が適用されますがAHI20~40未満のかたは専門医療機関で精密検査が必要です。AHIが40以上の方は簡易検査でCPAP療法が開始できます。圧を加えた空気を送る装置を貸し出し、鼻マスクを装着して眠ります。この装置により気道が閉塞されず、空気が送られるため、いびきが解消されます。使用中は一定の間隔で通院し、使い心地などを医師に報告します。
CSASの患者は、原因疾患が判明していればその治療が優先されますが、必要に応じてCPAP療法や在宅酸素療法を行うこともあります。
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